「LP(ランディングページ)の作成を頼まれたけど、そもそもLPってどんなもの?」
「LPはホームページと似ているけど、違いはあるの?」
LPを作成する上で、そんな疑問を抱えていませんか?
今回は、LPの特徴や目的、LPを作成することで得られる効果、LPとホームページの違いを徹底解説します。
Web制作初心者さんや、LPの目的・効果を詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
目次
LP(ランディングページ)とは?特徴と目的を解説
そもそも、LP(ランディングページ)とはどのようなものなのでしょうか?
始めに、LPの特徴と目的について解説します。
LPは「1ページ完結型のWebサイト」
LPとは、Webマーケティングにおいて特定の目的を達成するために作られた「1ページ完結型のWebサイト」のこと。
身近な例でいうと、YouTube動画やWebサイトの広告をクリックした際に、最初に辿り着くページがLPです。
LPはその構造上、自然検索からのアクセスを集めにくいため、主にオンライン広告やSNS広告と組み合わせて運用します。
LPの目的は「コンバージョン(CV)の最大化」
LPの主な目的は「コンバージョン(CV)の最大化」です。
コンバージョンとは、Webページを訪れたユーザーが、そのページの目標とするアクションを達成した状態のこと。
文章では少しわかりづらいので、コンバージョンの具体的な例を見てみましょう。
コンバージョンの例
・資料請求
・サービスの申し込み、問い合わせ
・商品の購入
・メルマガ登録
LPのコンバージョン率が高ければ高いほど、商品の売り上げやサービスの利用者が増え、自社の成果につながります。
LP(ランディングページ)とホームページの違いは?
続いて、LP(ランディングページ)とホームページの違いを見ていきましょう。
LPとホームページの主な違いは、目的・ページ構成・集客方法の3つです。
それぞれの違いについて詳しく解説します。
目的の違い
LPは「コンバージョンを最大化すること」のみを目的としているのに対し、ホームページの目的は多岐にわたります。
ホームページの目的
・企業・組織の紹介
・自社製品・サービスの情報提供
・ブランドイメージの向上
・顧客とのコミュニケーション など
コンバージョンを高めて売り上げなどの成果を出すのがLP、自社の情報を紹介して会社やサービスを知ってもらうのがホームページです。
ページ構成の違い
LPとホームページでは、ページ構成にも大きな違いがあります。
LP | ホームページ | |
ページ構成 | 縦長の1ページ構成 | 複数ページで構成 |
関連記事へのリンク | なし | あり |
ページ内のCTA(行動喚起)ボタンの設置 | あり | なし |
LPは縦長の1ページ構成で、関連記事へのリンクはなく、訪れたユーザーをページの上から下にスムーズに誘導します。
ページ下部にはCTA(行動喚起)ボタンや入力フォームが設置されているなど、最終的なコンバージョンを促すためのページ構成になっているのも特徴です。
対して、ホームページは複数のページで構成されるのが一般的です。
企業のホームページを見ると、トップページから会社概要や製品情報、お問い合わせフォームなどに移動できるリンクが貼られていますよね。
そのようにさまざまなページにリンクが貼られており、ユーザーが自由に情報を探せる構造になっているのがホームぺージです。
集客方法の違い
LPの集客手段は、リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告、SNSからの流入です。
LPは特定のキャンペーンやイベントに合わせて作成されることが多いため、SEO対策よりも即効性のあるオンライン広告やSNSでの集客がメインになります。
一方ホームページは、SEO(検索エンジン最適化)による自然検索流入での集客が主流です。
ユーザーの検索意図に合うキーワードを設定し、コンテンツを充実させることで、検索エンジンの上位表示を目指します。
LP(ランディングページ)のメリット
商品・サービスの販売に特化したLP(ランディングページ)には、ホームページ運用では得られないさまざまなメリットがあります。
LPのメリット
①コンバージョン率が向上する
②高い訴求力がある
③ユーザーが迷わずに購入を検討できる
④複数のパターンを制作・運用できる
⑤ページ移動による離脱の心配がない
ここからは、LPのメリットについて詳しく解説します。
メリット①コンバージョン率(CVR)が向上する
LPのメリットとしてまず挙げられるのが、コンバージョン率(CVR)が向上することです。
LPはその効果を高めるために、リスティング広告やディスプレイ広告などのオンライン広告と組み合わせて運用されます。
そして、LPへの導線となるリスティング広告やSNS広告をクリックするのは、すでに商品やサービスに興味・関心を持っていて、購入を検討しているユーザーです。
すでに購入を検討しているユーザーに直接アプローチすることで、広告からの流入を効果的にコンバージョンにつなげることが可能になります。
メリット②高い訴求力がある
LPには、コンバージョンにつながるアクションを起こしてもらうためにさまざまな要素が盛り込まれています。
LPに盛り込まれている要素
・視覚的に訴求力のある画像、動画
・ターゲットユーザーの心に刺さるキャッチコピー
・商品やサービスの魅力をアピールするためのデザイン
・CTA(行動喚起)ボタン など
そのため、高い訴求力があるのもLPのメリットです。
自社の商品やサービスの魅力を、自社の意図通りに伝えられるので、商品の購入を真剣に検討しているユーザーにとっても有益なページとなります。
メリット③ユーザーが迷わずに購入を検討できる
ユーザーが迷わずに商品やサービスの購入を検討できるのも、LPのメリットです。
LPは特定の商品やサービスの情報のみが1ページに集約されています。
競合となる商品の情報が目に入らない構成のため、ユーザーが迷わずに購入を検討できるのです。
メリット④複数のパターンを設置・運用できる
LPには、複数のパターンを設置・運用できるというメリットもあります。
流入元が複数ある場合は、コンバージョン率を向上させるためにも、それぞれのターゲットに合わせた訴求を行うことが重要です。
LPなら、あらかじめ複数のパターンを用意することで、それぞれのターゲットに合わせた訴求が可能になります。
ホームページの場合はサイト全体を修正しなければいけませんが、LPではキャッチコピーを変更するだけでも効果が見込めます。
この手軽さも、LPならではのメリットです。
メリット⑤ページ移動による離脱の心配がない
コンバージョンの達成を目的とするLPには、商品購入や資料請求に直結するページ以外のリンクやボタンがありません。
そのため、ページ移動によるユーザーの離脱の心配がないというメリットがあります。
関連記事などへのリンクが貼られているブログでは途中でユーザーが離脱してしまうことがありますが、LPならその心配がなく、スムーズにコンバージョン達成に導くことができます。
LP(ランディングページ)のデメリット
LP(ランディングページ)にはホームページやブログと異なるメリットがありますが、その反面でデメリットも存在します。
LPのデメリット
①SEOに弱い
②専門的な知識やスキルが必要になる
③制作に必要な費用・時間がかかる
④直帰率が高くなる
ここからは、LPのデメリットについて解説します。
デメリット①SEOに弱い
LPはコンバージョンを達成することを目的として作成されるページのため、ブログ記事とは異なり特定のキーワードに最適化されていないことが多いです。
そのため、SEOに弱く、検索結果での上位表示や自然検索からの流入は期待できません。
また
- サイトのページ数、1記事あたりの文字数、内部リンクが少ない
- サイトの信頼性やGoogleの評価向上につながる「被リンク」を集めにくい
という点も、LPがSEOに弱い原因です。
これらは複数ページで構成するサイト型LPにすることで回避できますが、1ページ完結型のLPよりも制作時間や費用がかかります。
デメリット②専門的な知識・スキルが必要になる
LPを自社で作成する場合、専門的な知識・スキルが必要になります。
LP制作に必要な知識・スキルの例
・マーケティングの知識
・コピーライティングのスキル
・Webデザインのスキル
・コーディングスキル
・Photoshopなどのデザインツールのスキル
社内にこれらの知識・スキルを持つ人がいない場合、効果的なLPの作成は難しいでしょう。
デメリット③制作に必要な費用・時間がかかる
自社で作成するのが難しい場合は、Web制作会社に依頼するのがおすすめです。
しかしこの場合も、それなりの費用や制作時間がかかるというデメリットがあります。
参考までに、LP制作の費用・制作時間の相場は次の通りです。
制作費用(相場) | 制作時間(相場) | |
テンプレートを使用+コーディングを依頼 | 5万円~15万円 | 1ヶ月前後 |
オリジナルデザイン+コーディングを依頼 | 20万円前後 | 3週間~6週間 |
全体の構成+コンテンツ制作+コーディング+公開まで依頼 | 60万円前後 | 1~2ヶ月 |
LP制作+コンテンツ制作+公開+マーケティング+LPOコンサルまで依頼 | 60万~100万円前後 | 3ヶ月 |
安く・早く制作できる場合でも、デザインに自由度がなかったり、写真やテキストなどの必要な素材を自社で用意しなければいけなかったりすることがあります。
コストがかかるのはデメリットですが、そこだけに目を向けず、自社の目的や要望に合った制作会社を選ぶことが大切です。
デメリット④直帰率が高くなる
LPには、直帰率が高くなるというデメリットもあります。
LPは商品やサービスの購入を目的としているため、ページを訪れたユーザーが商品・サービスに興味を持たない場合はすぐに離脱されてしまいます。
平均直帰率を比べてみても、ホームページやブログが30%~60%なのに対し、LPは70~90%と高めです。
高額商品のLPはとくに直帰率が高くなりやすいため、ページのデザインや訴求の仕方を工夫する必要があるでしょう。
LP制作・運用時に意識すべきポイント
ここからは、LP制作・運用時に意識すべきポイントについて解説します。
LP制作・運用のポイント
・LP制作の基本構成を理解しておく
・LP制作後は効果測定と改善を行う
・LPとホームページを連携させる
上記のポイントを意識し、効果的なLPを制作しましょう。
LP制作の基本構成を理解しておく
LP制作を始める前に、基本構成を理解しておくことが大切です。
LPは基本的に
- ファーストビュー
- ボディ
- クロージング
と呼ばれる3つの領域を組み合わせて構成されています。
以下に、それぞれの領域の役割と盛り込むべき内容を解説します。
ファーストビュー(訴求)
離脱率に関わる重要な領域。
魅力的なキャッチコピー、アイキャッチ画像、動画素材などで商品やサービスの魅力を伝えつつ、ユーザーの心を掴むことが大切。
ボディ(ベネフィットの提示)
商品やサービスの特徴やメリット、価格などを説明する領域。
ここでは、具体的な数値や事例を提示することが大切。
詳細な情報を提供することで、ファーストビューの情報の信頼性が高まる。
クロージング(コンバージョンにつながる要素)
コンバージョンの達成を促す領域。
資料請求、問い合わせ、購入などの具体的な行動を促すCTA(行動喚起)ボタンを設置する。
「期間限定」「今なら無料プレゼント」などの限定的な演出をするのも効果的。
これらの要素をバランスよく配置し、ユーザーをスムーズにコンバージョンに導くことが、LP制作のポイントです。
LP制作後は効果測定と改善を行う
LPの制作後は、効果測定と改善を行いましょう。
GoogleAnalyticsなどのアクセル解析ツールでは、LPへのアクセス数、コンバージョン数、コンバージョン率、離脱率などを詳細に分析できます。
LPのコンバージョン率を継続的に向上させるためには、それらのデータに基づいてLPの課題点を見つけ出し、改善策を検討・実地することが大切です。
例えば、コンバージョン率が低い場合は
- ファーストビューの訴求が弱い
- ベネフィットの提示が不十分
- CTAボタンの位置が悪い
などの原因が考えられます。
改善策を実施した後は再び効果測定を行い、改善の効果を確認しましょう。
LPとホームページを連携させる
LPとホームページはそれぞれ異なる役割を担っていますが、両者を連携させることでWebマーケティングの効果を最大化できます。
例えば、ホームページでブランド認知度を高め、LPで具体的なコンバージョンを促進するという使い分けが効果的です。
ホームページで企業やサービスの全体像を理解してもらい、LPで特定の商品やサービスの魅力を深く掘り下げて紹介することで、コンバージョン率が向上しやすくなります。
また、ホームページからLPへの導線を明確にすることで、ユーザーをスムーズにLPへ誘導することも可能です。
LPとホームページを「お互いを補完し合う存在」として捉え、戦略的に活用しましょう。
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まとめ
ポイントまとめ
・LPは「コンバージョンの最大化」を目的とした1ページ完結型のWebサイト
・LPとホームページでは、目的・ページ構成・集客方法が異なる
・LPには高い訴求力があるが、直帰率が高いなどのデメリットもある
コンバージョンの達成を目的とするLP(ランディングページ)では、ユーザーを効率的にコンバージョンに導くための戦略が必要です。
オンライン広告に合わせたターゲティングを行い、訴求力のあるLPを制作すれば、ビジネスの成果向上させることができます。
LPとホームページの集客方法の違いや、基本構成、効果測定の方法を理解し、LPのパフォーマンスを最大化しましょう。
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