WordPressのパーマリンクについて理解し、適切な設定を行うことはSEO対策やユーザー利便性を高めるために非常に重要です。
この記事では、パーマリンクの基本、具体的な変更方法、サイトテーマごとのおすすめの設定について、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めばわかること
・パーマリンクとは?URL、スラッグとの違い
・おすすめの設定と重要なポイント
・パーマリンクを変更する際の注意点
・パーマリンク設定が保存できない時の対処法
パーマリンクとは?基本と主な役割
パーマリンクとは何か、まずはその基本知識と主な役割について説明します。
パーマリンクの定義と役割
パーマリンクとは、webサイト上の個々の記事やページへのリンクのことです。
例をあげると、↓↓の全体の文字列のことです。
https://www.〇〇.com/blog/post-title
ブログ記事や商品ページなど、webサイト上のコンテンツにアクセスするための固有のアドレスとして機能します。
パーマリンクは、ユーザーが特定のコンテンツに簡単にアクセスできるようにするだけでなく、検索エンジンがwebサイトの構造を理解するために重要な役割を果たします。
適切なパーマリンク設定は、ユーザーエクスペリエンスの向上とSEO効果の向上に大きく貢献します。
WordPressで使用できるパーマリンクの種類
WordPressで設定可能なパーマリンクの種類を紹介します。
WordPressでは、以下の5種類のパーマリンク構造を設定できます。
1 日付と投稿名: /年/月/投稿名/
2 投稿名: /投稿名/
3 数値: /投稿ID/
4 カスタム構造: /%postname%/
5 デフォルト: /?p=123
それぞれの構造について詳しく説明します。
1.日付と投稿名:
記事の公開日時と投稿名を含むURL構造です。ブログ記事など、記事の公開日時が重要なコンテンツに適しています。
2 投稿名:
投稿名のみを含むURL構造です。シンプルで覚えやすく、SEOにも効果的です。
3 数値:
投稿IDのみを含むURL構造です。シンプルですが、ユーザーにとってわかりにくい場合があります。
4 カスタム構造:
自由にパーマリンク構造を定義できます。サイトの構造やSEO戦略に合わせて最適な構造を設定できます。
5 デフォルト:
WordPressのデフォルト設定です。シンプルですが、SEO効果が低く、ユーザーにとってわかりにくい場合があります。
「URL」「スラッグ」との違い
似た様なものに、「URL」「スラッグ」があります。これらとの違いを簡単に解説します。
例えば、「https://www.〇〇.com/blog/post-title」のどこがそれぞれに当たるかというと、
・URL
https://www.〇〇.com/blog/post-title
・パーマリンク
https://www.〇〇.com/blog/post-title
・スラッグ
post-title
こうなります。
スラッグの違いは簡単ですね。スラッグはURLの一部で、特定のページや投稿を識別するための文字列のことです。
で、ややこしいのが「URL」と「パーマリンク」の違いです。
これはブログ初心者には「同じもの」と解説しても良いかもしれません。文字列でいうと同じ文字列を指しています。
ちょっと踏みこんでみますが、ブログ初心者には「???」が増えますので、この下は気になる人だけ読んでください。
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「URL」と「パーマリンク」は両方とも、指している文字列は同じです。
だが、その意味合いが違います。
「URL」は、プロトコル、ドメイン名、パス、クエリパラメータなどを含む、リンクのことです。
https:// (プロトコル)
www.example.com (ドメイン名)
/blog/post-title (パス)
「パーマリンク」は、直訳すると「恒久的なリンク」です。「恒久」を意味する「Permanent(パーマネント)」からきています。
恒久的(こうきゅうてき)とは、「いつまでも同じであるさま。 永久に不変である様子。」のことです。
記事やページのURLは基本的に変更されないものという性質から「パーマリンク」と名付けられました。なので、パーマリンクは「固定リンク」とも呼ばれます。
「URL」は広い意味で「住所」と言えるのであれば、「パーマリンク」は「〇〇県〇〇市 0-0-0」といった具体的で変わらない意図があります。
この2つは、指しているものは同じでも言葉の意図が違います。
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おすすめの設定と重要なポイント
基本的には「投稿名」がおすすめです。
https://www.〇〇.com/post-title
なぜなら、投稿名はシンプルでユーザーにも伝わりやすく、SEOにも効果的です。
パーマリンク設定で大切なのは、下記とされています。
・ユーザーが直感的に理解しやすい構造
・変更されないこと
・英単語であること
それぞれ解説します。
ユーザーが直感的に理解しやすい構造
ユーザーが直感的に理解しやすいものにしましょう。
意外とユーザーはURLの文字列を見ています。
URLの文字列に違和感を感じると、怪しいサイトだと思われかねません。
例えば、Amazonクレジットカードの解説記事のURLが下記だとどうでしょう。
https://www.〇〇.com/aaamazonn-fastcreditcard13584453341511
なんか怪しいですよね。
最近のユーザーはITリテラシーが高く、URLで怪しいと思われてしまいます。
↓↓の様に、実際の人間にもすぐわかるようにしてあげることが大切です。
https://www.〇〇.com/amazon-credit-card
簡潔で整理されたパーマリンクは、人間の目から見たときに信頼性も向上します。
変更されないこと
パーマリンクは無闇に変更しないことが重要です。
例えば、「日付と投稿名」を選んだとしましょう。
このようになります。
https://www.〇〇.com/2024/07/13/post-title
一見、わかりやすくて良いように思えるかもしれません。
しかし、これの投稿日をもし変更したい場合、パーマリンクの日付の文字列も変更されてしまいます。
URLが変更されると、アクセスできなくなるし、検索エンジンは新ページと認識するためSEO効果がリセットされてしまいます。
「日付と投稿名」だけではなく、「カスタム構造」でカテゴリーを間に入れる場合も、初期設定としては同じ理由でおすすめしません。
途中でカテゴリーを整理して変更する可能性もありますので、その時にURLが変わってしまい、アクセスできなくなるし、SEO効果がリセットされてしまうからです。
英単語であること
日本語URLの是非という話にもなってきますが、基本的には英単語の方がおすすめです。
なぜなら、日本語URLは、URLを共有する時に文字化けの様な形ですごく長い文字列になってしまうからです。
https://www.〇〇.com/パーマリンク設定ガイド
という日本語URLは、↓↓の様に変換されて共有されます。
https://www.〇〇.com/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89
下記の様なデメリットがあります。
・長すぎてSNSでリンクが貼れない
・なんか怪しく見える
・長くて邪魔
・検索ロボットが日本語よりも英単語の方が的確に意味を理解できている可能性がある
ただし、日本語URLだからといって、SEOに悪影響があるわけではありません。
これはGoogleのジョン・ミューラー氏が明解に答えています。
2015年6月の動画でかなり古いですが、この時に、
・コンテンツと同じ言語をURLでも使用することがベスト。
・何故ならURLは検索結果で目に見えてユーザーにとっても利便性がいいから。
・ただしURLとコンテンツの言語が違っていても、SEOのランキングが悪くなることはないし、別にわざわざ変更する必要はない。
このように言っています。
この発言のせいもあり、一時期日本語URLが人気になりましたが、現在では先ほど挙げたデメリットの方が大きいため、ほとんどの人が日本語URLを使用しません。
なのでつまり、英単語の方が良いでしょう。
サイトのテーマによって最適解は変わってくる
基本的には「投稿名」が良いと言いましたが、もちろんサイトによって最適解は変わってきます。
例えば、ニュースサイトの場合。
ニュースサイトでは、できれば日付と投稿名のパーマリンク設定がおすすめです。
ニュース記事では、公開日時が重要な意味を持ってくるからです。
あとは、ECサイトの場合。
ECサイトの場合は間にカテゴリーを入れた方がユーザーに親切な構造になります。
特定のブランドのスニーカーを探している時に、自分が今どのカテゴリーにいるのかユーザーは把握したいはずです。それをパーマリンクで明確にしてあげられると利便性は向上します。
ブログの場合は、無難に投稿名がおすすめです。
パーマリンクを変更する際の注意点
パーマリンクを変更するリスクについて。改めて整理すると大きく下記の2つになります。
・ページにアクセスできなくなる
・検索エンジンは新ページと認識するため、SEO効果がリセットされるなど悪影響がある
なので、基本的にはURLの変更は避けるべきですが、どうしても変更したい場合の注意点を紹介します。
リダイレクト設定の重要性
リダイレクト設定の重要性について。
パーマリンクを変更すると、既存のURLが変更され、ユーザーがアクセスできなくなります。
そのため、パーマリンクを変更する際には、リダイレクト設定を行うことが重要です。
リダイレクト設定とは、変更前のURLから変更後のURLに自動的に転送する設定のことです。
リダイレクト設定を行うことで、ユーザーが変更前のURLにアクセスした場合でも、変更後のURLにスムーズに転送され、アクセスエラーが発生しません。
WordPressでは、リダイレクト設定を行うためのプラグインがいくつか提供されています。
下記のどちらかで良いでしょう。
Redirection:
最も人気のあるリダイレクトプラグインの一つです。直感的なインターフェースで、簡単にリダイレクト設定を行うことができます。
Simple 301 Redirects:
シンプルなリダイレクト設定に特化したプラグインです。初心者でも簡単に使用できます。
これらのプラグインを使用することで、簡単にリダイレクト設定を行うことができます。
パーマリンクが変更できない問題と解決法
WordPressの設定で、パーマリンクの設定が変更できないことがあります。
一般的なエラーとその対処法を紹介しますが、よくわからない場合は、無理に直そうとせずに、専門業者へ相談してください。
下手に触ってしまうとサイトが壊れてしまう可能性があります。場合によっては、テスト環境が必要にな作業になることもあります。
パーマリンク設定が保存できない
パーマリンク設定を保存できない場合は、以下の点を確認してください。
1. .htaccessファイルの権限:
.htaccessファイルが書き込み可能か確認します。通常、ファイルのパーミッションを644または666に設定します。
2. サーバー設定:
サーバーがmod_rewriteモジュールをサポートしているか確認します。多くの共有ホスティング環境ではサポートされていますが、一部の設定では無効化されている場合があります。
3. パーマリンク設定の保存後にエラーが出る場合:
wp-config.phpファイルにWP_DEBUG定数をtrueに設定し、エラーを確認します。
define('WP_DEBUG', true);
パーマリンク設定が保存しても設定画面に反映されない
パーマリンク設定を保存しても設定画面に反映されない場合は、下記を確認してみてください。
キャッシュのクリア:
ブラウザおよびWordPressキャッシュ(特にキャッシュプラグインを使用している場合)をクリアします。
パーマリンク設定が保存できたが反映されない:
パーマリンク設定が保存されて設定画面にも反映されているが、実際のサイト表示に変更が反映されていない場合は、以下を確認してください。
.htaccessファイルの更新:
.htaccessファイルに適切なリライトルールが追加されているか確認します。必要であれば手動で以下のように追加します。
# BEGIN WordPress
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ - [L]
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule . /index.php [L]
</IfModule>
# END WordPress
サーバーキャッシュのクリア:
サーバー側のキャッシュ(CDNやホスティングプロバイダのキャッシュ)をクリアします。
全ての場合に共通
全てのエラーに共通して言えるのが、プラグインとテーマを疑うということです。
テーマの問題:
一時的にテーマをデフォルトテーマに変更して、上手く動作するかやってみましょう。もし上手くいけばテーマが問題ということになり、原因を絞っていけます。
プラグインの競合:
すべてのプラグインを一時的に無効化し、再度試してみます。もし上手くいけば、原因のプラグインを絞り込むため一つずつ有効化していくなどします。
いずれにしろ、専門知識が必要になってくる範囲です。むやみに触ってしまうとサイトが壊れてしまう可能性もありますので、よくわからない場合は、webの専門業者に相談しましょう。
URLに余分な「-2」などがつく場合の対処法
URLに余分な「-2」などがつく場合場合があります。
そう言う時は、単純にパーマリンク設定が間違っている可能性もあるので、改めて確認します。
パーマリンク設定は何度見ても合っている場合は、プラグインやテーマの干渉が起こっている可能性がありますので、上記「全ての場合に共通」の解決法を試してみます。
WordPressのパーマリンク設定まとめ
ポイントまとめ
・パーマリンクとはURLとほぼ同じ意味
・基本は投稿名でOK
・日本語URLは基本的には避ける、ただし既に使用している場合は無理に変える必要はない
パーマリンク設定の基本を理解し、サイトの目的に合った設定を行うことで、ユーザー利便性とSEO効果の両方を高めることができます。
コンテンツが増えてきたときのことも考えて、最適なパーマリンク設定を行いましょう。