「SNS運用を内製化すればコストは抑えられそうだけど、本当に自社で回せるのか不安」と悩んでいませんか?
実はSNS運用には、部分的に外注化するという選択肢も存在します。
重要なのは、自社ですべてを抱え込むことではなく「どの業務を自社で担い、どこに外部の知見を活用するかを整理すること」です。
本記事では、SNS運用の内製化が注目されている理由や、実際につまずきやすいポイントを踏まえながら、自社に合った運用体制を実現するための考え方を解説します。
SNS運用の内製化が注目されている理由
SNS運用の内製化が多くの企業に注目されている背景には、主に以下のような理由があります。
- 外注コストとスピード感に課題を感じるようになった
- 「投稿するだけ」では成果が出にくくなってきた
- SNSが「企業の顔」として見られる場になった
それぞれの理由について解説します。
外注コストとスピード感に課題を感じるようになった
代行会社にSNS運用を依頼すると、毎月一定の費用が発生します。
| 業務範囲 | 月額(目安) |
|---|---|
| 投稿代行のみ | 5万〜15万円前後 |
| 戦略設計+投稿代行 | 20万〜30万円前後 |
| 戦略設計 +投稿代行+分析 | 30万〜50万円前後 |
投稿代行のみあっても安いとはいえず、戦略設計や分析まで含めると、コスト面での負担はさらに大きくなります。
また、ちょっとした表現の修正や方針変更であっても、代行会社への確認・調整が必要になり、対応に時間がかかりやすい点も課題です。
SNSでは投稿のタイミングによって成果が左右される場面も多いため、こうしたスピード感のもどかしさから、内製化を検討する企業が増えています。
「投稿するだけ」では成果が出にくくなってきた
現在のSNS運用は、単に投稿を続けるだけでは成果につながりにくくなっています。
投稿後の反応を見ながら内容を調整したり、切り口を変えたりと、継続的な判断と改善を前提とした運用が求められるようになりました。
その結果、SNS運用は一部の担当者だけで完結する施策ではなく、社内全体で状況を共有し、判断する必要のある取り組みへと変化しています。
こうした変化を受けて、社内で判断しながら運用できる体制を検討している企業が増えていることも、内製化が注目されている理由の1つです。
SNSが「企業の顔」として見られる場になった
近年、SNSは単なる情報発信の場ではなく、企業の考え方や姿勢が伝わる「顔」のような存在になりつつあります。
投稿内容だけでなく、コメントへの対応や言葉選びによって、企業に対する印象が左右されるケースも少なくありません。
こうした背景から「外部に頼らず自社の判断でコミュニケーションを取りたい」と考え、内製化を実現する企業が増えています。
SNS運用を内製化することで得られる強み
SNS運用を内製化することで得られる価値は、コスト削減だけではありません。
運用のしやすさや発信の自由度、ノウハウが社内に残るなど実務面にも違いが出てきます。
ここでは、SNS運用を内製化することで得られる強みについて解説します。
修正や方針転換の判断を社内で進められる
SNS運用を内製化すると、投稿内容の修正や方針転換を社内の判断だけで進められるようになります。
SNSはトレンドやユーザーの反応が変わりやすく、細かな調整が頻繁に発生する媒体です。
内製化によって代行会社への確認や調整依頼を挟む必要がなくなることで、反応を見ながらすぐに改善策を打ちやすくなります。
こうした判断スピードは、成果の改善だけでなく、運用を止めずに続けていくうえでも重要な要素です。
自社ならではの情報を発信できる
現場の声や日々の取り組みなど、自社ならではの情報をそのまま発信しやすくなるのも内製化の強みです。
- 現場での工夫や裏話
- サービスに込めた考え方
- 社内の雰囲気
といった情報は、代行会社による投稿だけでは把握しきれません。
こうした「中の人」の温度感が伝わる発信は、企業理解を深めるきっかけとなり、長期的な信頼形成にもつながります。
社内にノウハウが蓄積される
SNS運用を外注すると、投稿の成果や改善内容がレポートとして共有されます。
しかし、「なぜその判断に至ったのか」「どのような迷いや試行錯誤があったのか」といった過程までは共有されないことが多いです。
一方、内製化の場合は、成功した施策だけでなく、うまくいかなかった試みも含めて社内に知見が残ります。
その結果、次の投稿や施策を考える際の基準が明確になり、毎回ゼロから考え直す必要がなくなっていきます。
他のマーケティング施策と連携しやすい
自社でSNS運用を行っていると、営業・採用・広報など、他の施策と同じ視点での発信がしやすくなります。
たとえば、
- 営業でよく聞かれる質問を投稿内容に反映する
- 採用で伝えたい社内の雰囲気をSNSで補足する
といった形で、日々の取り組みを横断的に共有できます。
SNSを単体の施策として切り離すのではなく、他のマーケティング施策と同じ軸で動かせる点は、実務上の大きなメリットです。
SNS運用の内製化でつまずきやすいポイント
SNS運用の内製化には多くのメリットがありますが、実際に始めてみると「思っていたのと違った」と感じる場面も少なくありません。
最初は前向きにスタートしたものの、運用が進むにつれて負担や迷いが増え、手が止まってしまうケースも見られます。
ここでは、内製化を検討する際に知っておきたい、代表的なつまずきポイントを紹介します。
業務負荷が想定以上に大きくなる
SNS運用は、一時的な作業ではなく継続が前提の取り組みです。
投稿だけでなく、企画の検討や反応の確認、改善の判断など、運用を続ける中で発生する作業は少なくありません。
実際に内製化を始めてみてから、「思っていたより手がかかる」「日常業務と並行するのが難しい」と感じることも。
業務量を十分に見積もらないまま内製化を進めると、担当者の負担が想像以上に大きくなり、更新が滞る原因になりやすい点に注意が必要です。
判断や運用が属人化しやすい
SNS運用の内製化では、特定の担当者に作業が集中しやすく、現担当者の経験や知識に頼った運用になりがちです。
その結果、担当者が不在になった途端に運用が止まったり、引き継ぎがうまくいかずに質が落ちてしまったりするケースも少なくありません。
体制やルールを整理せずに進めると属人化が起こりやすくなる点は、内製化における代表的なつまずきポイントです。
成果の判断が難しく評価がズレやすい
SNS運用は、成果がすぐに数字として表れにくい施策です。
フォロワー数やいいね数だけを見て判断すると、本来の目的とズレた評価になってしまうことがあります。
成果を正しく判断できないために、評価軸が曖昧になり、改善の方向性が見えにくくなることも。
その結果、「うまくいっているのかわからない」「本当に意味があるのか判断できない」と感じ、内製化が続くなってしまうことも多いです。
SNS運用のすべてを内製化する必要はない
SNS運用を内製化するというと、「企画から投稿、分析まですべて自社で行わなければならない」と構えてしまう方も多いかもしれません。
しかし実際には、内製化と外注を組み合わせる選択肢も十分に考えられます。
大切なのは、内製か外注かの二択で決めることではなく「どの工程を自社で担い、どこに外部の知見を取り入れるか」を整理することです。
「戦略設計だけ」を代行会社に依頼する
立ち上げ時の迷いを減らしたい場合は、SNS運用の方向性やKPI設計などの「初期の戦略部分だけ」を代行会社に依頼しましょう。
最初に運用の軸を整理することで、その後の投稿判断や改善を進めやすくなります。
社内に十分な知見がない場合にも有効な選択肢です。
「分析・改善」を部分的に外注する
投稿制作や日常的な運用は社内で行い、数値分析や改善提案のみを外注する方法もあります。
第三者の視点を取り入れることで、運用が自己流に偏るのを防ぎやすくなるのが特徴です。
内製化を進めながらも、定期的に運用を見直したい企業に向いた形です。
立ち上げ期のみ支援を受ける
SNS運用の立ち上げ段階だけ外部の支援を受け、軌道に乗ってから内製に切り替えるという進め方もあります。
この方法なら、初期設計や運用ルールを整えたうえでスタートできるため、担当者の負担を抑えながら内製化を進めやすいです。
「いきなりすべてを内製化するのは不安」という場合に適した選択肢といえるでしょう。
まとめ
ポイントまとめ
・SNS運用の内製化は、コスト削減だけでなく判断スピードや発信の自由度を高められる選択肢
・業務負荷の増加や属人化、成果評価の難しさなど、内製化ならではの課題も存在する
・内製か外注かの二択ではなく、工程ごとに最適な体制を組み合わせることが重要
SNS運用の内製化において、すべての企業に当てはまる正解はありません。
重要なのは「内製化するかどうか」ではなく、自社の体制や目的に合った運用の形を選ぶことです
業務範囲や社内リソースを整理し、必要に応じて外部の知見を取り入れることで、無理のない範囲での内製化が可能になります。
まずは「自社でどこまで担うべきか」を検討し、自社にとって最適なSNS運用の形を選んでみてください。
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