LPOとSEOの違いとは?どちらを優先すべき?運用のポイントや注意点も解説

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執筆者 株式会社カチカ

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LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)は、いずれもWebマーケティングの成果を高めるうえで欠かせない施策です。

しかし、それぞれが担う役割や実施方法、期待される効果には明確な違いがあります。

この記事では、LPOとSEOの根本的な違いと具体的な施策、メリット・デメリットや活用方法について分かりやすく解説します。

成果の上がるLP運用を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。

LPO・SEOの役割と目的

はじめに、LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)の定義を明確にしておきましょう。

LPO・SEOの基本的な役割と、それぞれの目的について解説します。

項目LPOSEO
主な目的CVRの向上検索エンジン経由のトラフィックの増加
対象ユーザー訪問ユーザー検索エンジンで情報を探している潜在顧客
施策対象デザイン、導線、CTA、入力フォームなどキーワード選定、コンテンツ制作、内部リンク最適化など
主なKPICVR、直帰率、滞在時間などCTR、検索順位、自然流入数など

LPOの役割と目的

LPOとは「Landing Page Optimization」の略で、日本語ではランディングページ最適化を意味します。

LPを訪問したユーザーの行動を分析し、コンバージョン率(CVR)を高めるための改善施策です。

LPOの主な目的は、広告や検索などから流入してきたユーザーを、資料請求・商品購入などのコンバージョン(CV)に導くことにあります。

SEOの役割と目的

SEOは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では検索エンジン最適化を意味します。

こちらは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでの上位表示を目指してWebページを最適化する施策です。

SEOの目的は、検索キーワードに合致したコンテンツやサイト構造を整備し、より多くのユーザーにページを見つけてもらうことにあります。

主にサイト一体型のLPと相性がよく、SEOでアクセス数を増やし、LPOでコンバージョン率を高めることで、全体の成果の最大化が期待できます。

LPO・SEOのメリット・デメリット

LPの最適化を進めるにあたっては、LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)の両軸での施策検討が欠かせません。

それぞれの特性や得意領域を正しく理解することで、自社のマーケティング課題に合った戦略を立てやすくなります。

ここからは、LPOとSEOのメリット・デメリットを比較してみましょう。

LPOのメリット

LPOの最大のメリットは、CPA(顧客獲得単価)を下げ、広告費や集客コストの投資効率を高められる点です。

流入数ではなく、既存トラフィックからのコンバージョン(CV)を増やすことで投資対効果(ROAS)を改善できるケースは少なくありません。

特に「広告単価が高騰している業界」や「限られた予算内で成果を求められる企業」にとって、極めて費用対効果の高いアプローチになります。

加えて、ヒートマップ、フォーム通過率、離脱率などのユーザー行動データを定量的に取得しやすく、ABテスト(または多変量テスト)で仮説検証を継続的に行えるのもメリットです。

結果を数値で比較しながら改善サイクル(PDCA)を高速に回せる点は、感覚に頼りがちなクリエイティブ改善と一線を画す大きな強みとなります。

LPOのデメリット

LPOのデメリットは「幅広い専門スキル」と「検証のためのトラフィック量」が必要になることです。

具体的には、

  • ユーザー行動データの分析
  • 仮説設計
  • UI/UXデザインの改善
  • コピーライティング
  • EFO(入力フォーム最適化)

など、マーケティングとクリエイティブの両側面における知見が求められます。

また、LPOは「ページ改善の効果を数値で判断する施策」であるため、一定以上のアクセスとコンバージョン(CV)母数がなければ有意差判定が難しくなります。

ニッチ商材・BtoBサイト・指名系キーワードのみで集客しているサイトでは、この点がボトルネックになりがちです。

SEOのメリット

SEOのメリットは、LPに対して質の高い見込み顧客を継続的に送客できるです。

例えば「資料請求」や「無料トライアル」などの特定のコンバージョンに沿ったLPが用意されている場合、検索クエリに合わせて関連性の高いLPに誘導することで、コンバージョン率(CVR)の向上が見込めます。

検索意図とLPの訴求内容が一致するほど、離脱を防ぎ、成果につながる確率が高まるため、SEOはLPOの効果を引き出す起点としても機能します。

また、SEOによって集客の導線が構築されることで、広告費を抑えつつ、費用対効果(ROAS)に優れたマーケティング運用が可能になる点もメリットです。

SEOのデメリット

SEOのデメリットは、即効性に乏しく、成果が出るまでに一定の時間がかかることです。

狙ったキーワードで上位表示されるまでには通常数ヶ月以上かかり、競合性の高い市場ではさらに長期的な視野での運用が求められます。

また、

  • 検索意図の分析
  • キーワード設計
  • 構造化マークアップ
  • コンテンツ最適化

など、高い専門性が求められるのもデメリットです。

これに加えて、Googleのアルゴリズム変更や競合の施策強化といった外的要因による順位変動にも注意する必要があります。

LPOとSEOが相互に与える影響と注意点

LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)は、マーケティング施策としてはそれぞれ異なる役割を持つものの、実際のLP運用においては互いに密接に関係し、影響し合う存在です。

それぞれの施策がどのように相互に作用し合うのか、また連携の際の注意点について解説します。

LPOがSEOに与える影響

LPOがSEOに与える影響は、以下の3つです。

  • JavaScriptの多用によるレンダリング阻害
  • コンテンツの出し分けによる重複・インデックス漏れ
  • 非表示要素や構造の複雑化による可読性低下

パーソナライズ機能などの動的コンテンツ表示のためにJavaScriptを多用した場合、検索エンジンがページ全体の内容を正確に認識・インデックスできなくなるリスクがあります。

また、ユーザー属性やABテストによってクローラにも異なる内容が表示されることで、重複コンテンツと誤認されるリスクも。

さらに、パラメータ付きURLでのバリエーション管理が不適切だと、インデックス漏れや評価の分散を引き起こす可能性があるため、URLの正規化(canonicalタグの設定)やnoindexの適切な活用が求められます。

非表示要素の乱用や構造の複雑化については、検索エンジンに十分な価値を伝えられなくなる(=検索順位の低下を招く)おそれがあるため、避けるのが無難です。

SEOがLPOに与える影響

SEO対策によって獲得した「質の高いトラフィック」は、LPOによるコンバージョン率(CVR)改善の土台となります。

検索から訪れたユーザーは具体的なニーズを持っているため、流入キーワードに合わせてLPを最適化することで、コンバージョン率(CVR)を効果的に向上させることができます。

ただし、LPの内容がユーザーのニーズに合っていなければ、SEOで上位表示されてもコンバージョン(CV)には繋がりません。

SEOとLPOは、両者の連携によってはじめて最大限の成果が得られる施策なのです。

LPOとSEOはどちらを優先すべき?

LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)は、どちらもWebマーケティングに欠かせない施策です。

しかし、商材の特性やLPの現状によって、優先すべき施策は異なります。

闇雲に両方を同時に進めるのではなく、LPの状況に応じて優先度を判断することが、効率的に成果へ繋げるための第一歩です。

ここでは「SEOを優先すべきケース」と「LPOを優先すべきケース」について、それぞれの特徴を整理します。

LPOを優先すべきケース

  • 広告経由での流入は一定数あるが、CVRが低い
  • LPの直帰率・離脱率が高く、コンバージョンに繋がらない
  • 広告コストに対して成果が見合っていない(CPAが高い)
  • 商品やサービスの申込み・購入率を短期間で高めたい

すでに広告施策によって一定数の流入があるにもかかわらず、コンバージョン率(CVR)が低く、CPA(顧客獲得単価)が高止まりしている場合は、LPOの実施が効果的です。

特に、BtoC領域における商材販売や予約申し込みなどの「意思決定が早いケース」では、ページ構成や導線を最適化するだけで成果が大きく変わる可能性があります。

結果として、広告流入の無駄打ちを防ぎ、投資効率の高いマーケティング運用を実現することに繋がります。

SEOを優先すべきケース

  • 検索エンジンからの自然流入がほとんどない
  • 広告依存を減らしたい
  • SaaS・システム・コンサルなど、検討期間の長いBtoB型商材を扱っている
  • コンテンツマーケティングやホワイトペーパーと連携したリード獲得を目指したい
  • 自社サイトへのアクセス数を増やしたい

検索エンジン経由でのアクセスが少ない場合や広告依存を減らしたい場合には、SEOを優先すべきです。

特にBtoB商材やSaaSのように検討期間が長い商品・サービスにおいては、SEOによる信頼構築が成果に繋がりやすくなります。

SEOによって中長期的に検索トラフィックを積み上げることで、広告費に依存しない安定したリード獲得基盤を構築することも可能です。

LPOとSEOを組み合わせて運用する際の改善ポイント

LPの成果を最大化するためには、集客とコンバージョン(CV)の両軸での最適化が欠かせません。

2つの施策が連携することで、Webマーケティング全体のパフォーマンスが大きく向上します。

ここでは、LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)を組み合わせて運用する際の改善ポイントを、具体的に解説します。

導線設計とメッセージの一貫性を意識する

SEOによって獲得したユーザーは、何らかの明確なニーズを持ってLPに訪れています。

そのユーザーを確実にコンバージョン(CV)へ導くためには、LPOによる導線設計の改善が不可欠です。

特に、検索意図や流入経路ごとのメッセージの一貫性を意識することで、「このLPには期待していた情報がある」「このサービスは信頼できそうだ」と感じてもらいやすくなり、離脱を防ぐことができます。

LPOで得た行動データをSEO施策に活かす

LPOでは、ヒートマップやクリック率、フォーム離脱率、A/Bテストといったユーザーの行動データが豊富に得られます。

こうした定量的な分析結果は、SEOによるコンテンツ改善にも有効です。

例えば「LPOで高い反応を得たキャッチコピーやボタンの文言」を「SEO記事のタイトル・導入文・見出し」に活用することで、CTR(クリック率)の改善や検索順位の向上が期待できます。

SEOのクエリ分析をLPOに反映する

Google Search ConsoleやSEOツールで収集できる検索クエリ情報は、ユーザーが「どのような悩みや目的をもってLPに訪れているか」を把握するための重要な手がかりです。

この検索意図を分析し、LP内の文言や構成、CTAの設置場所などを調整することで、よりユーザーの関心に寄り添った最適化が可能になります。

例えば「料金 比較」「使い方 初心者向け」などの具体的なクエリが多ければ、LP上に比較表・FAQ・導入ステップなどニーズに即したコンテンツを追加することでコンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。

共通KPIを設定する

LPOとSEOをそれぞれ独立した施策として運用していると、改善の方向性にズレが生じやすくなります。

そのため「CV数」「直帰率」「CTR」といった共通KPI(重要業績評価指標)を設定し、両施策が連動する形でPDCAサイクルを構築することが重要です。

SEOによって獲得したユーザーが、LPOのどの施策によってコンバージョン(CV)に至ったかを可視化することで、改善の優先順位や施策の評価軸が統一され、効果的な改善に繋がります。

まとめ

ポイントまとめ
・LPOはCVRを高めるための施策、SEOは検索エンジンでの上位表示を目指すための施策
・検討期間の長いBtoB型商材を扱う場合や、広告依存を減らしたいときはLPOを優先
・直帰率が高い場合、申込みや購入率を短期間で高めたい場合はSEOを優先

LPO(ランディングページ最適化)とSEO(検索エンジン最適化)はそれぞれ異なる役割を担いながらも、LPの成果を高めるうえで欠かせない施策です。

SEOは検索エンジンからの流入を増やす「入口」の施策であり、LPOは訪問者をコンバージョンに導く「出口」の最適化を行う施策です。

検索ニーズを的確に捉えるSEOと、訴求力ある導線設計を実現するLPO。

それぞれの強みを掛け合わせることこそが、LP全体の費用対効果(ROAS)を高め、ビジネス成果を最大化する鍵となります。

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