ホームページリニューアルで集客を増やしたいものの、全面刷新まで必要なのか迷う企業は少なくありません。
リニューアルだけでアクセスや問い合わせが自動的に増えるわけではなく、集客上の課題に合わせてコンテンツ・問い合わせ導線・SEO・公開後の運用まで設計する必要があります。
今回は、ホームページリニューアルによる集客効果から改修範囲の選び方、費用・SEO移行・制作会社選びまで順番に解説します。
制作会社へ相談する前に、自社に必要な改修範囲を確認しておきましょう。
<この記事でわかること>
- ホームページリニューアルで期待できる集客効果
- 全面リニューアルと部分改修の選び方
- 集客目的でリニューアルを進める5つの手順
- 費用・SEO移行・制作会社選びの注意点
目次
ホームページのリニューアルで集客は増える?
ホームページを新しくするだけで集客が増えるとは限りません。
集客効果を高めるには、訪問者を増やす施策と問い合わせへつなげる施策を分け、SEO・コンテンツ・導線・広告などを目的に応じて組み合わせる必要があります。
ここでは、ホームページリニューアルと集客の関係を以下の4つに分けて解説します。
- リニューアルの集客効果を2つの指標で分ける
- コンテンツと導線で問い合わせ率を高める
- リニューアル後の流入経路を増やす
- ホームページリニューアルの改善事例を確認する
リニューアルの集客効果を2つの指標で分ける
ホームページリニューアルの集客効果は、「流入数」と「問い合わせ率」を分けて確認します。
アクセス数だけを見ても、ホームページが売上や問い合わせにつながっているかまでは分かりません。
主な確認項目を分けると、以下のようになります。
| 指標 | 確認する内容 | 主な改善施策 |
| 流入数 | 検索・SNS・広告などから訪れた人数 | SEO・記事制作・SNS・Web広告 |
| 問い合わせ率 | 訪問者が問い合わせなどへ進んだ割合 | サービス説明・CTA・フォーム改善 |
アクセスが増えても問い合わせが増えなければ、サービス説明や導線に課題が残っている可能性があります。
問い合わせ率が高くても訪問者自体が少なければ、SEOや広告などによって接点を増やす施策を検討しましょう。
コンテンツと導線で問い合わせ率を高める
問い合わせ率を高めるには、訪問者が比較や検討に必要とする情報を掲載し、問い合わせまで迷わず移動できる設計が必要です。
サービス紹介だけでは、依頼前の疑問を十分に解消できない場合があります。
企業サイトでは、事業内容に応じて以下の情報を用意すると検討を進めてもらいやすくなります。
- サービス内容・対応範囲
- 料金や見積もり方法
- 制作実績・導入事例
- 利用や依頼の流れ
- よくある質問
- 問い合わせ・資料請求・予約への導線
CTAは単に目立たせるだけではなく、サービス紹介や事例ページなどから自然に移動できる位置へ設けてください。
フォームの入力項目やスマートフォンでの操作性も確認すると、問い合わせ直前の離脱原因を探しやすくなります。
リニューアル後の流入経路を増やす
ホームページは、検索・SNS・Web広告などから訪れた見込み客を受け止める役割を持ちます。
訪問者自体が少ない場合は、ホームページだけを刷新しても十分な集客効果を得られない可能性があるでしょう。
代表的な流入施策には、以下の違いがあります。
| 流入施策 | 主な特徴 | 活用例 |
| SEO・記事制作 | 検索ニーズに合うページから流入を狙う | 継続的な検索流入の獲得 |
| SNS | 情報発信からユーザーとの接点を増やす | 認知拡大・情報発信 |
| Web広告 | 予算・配信条件を設定して広告を表示する | 特定層への訴求・施策検証 |
集客施策は1つに絞る必要はありません。
検索から継続的な流入を増やしながら、必要に応じて広告やSNSを組み合わせるなど、顧客層・予算・集客までの期間に合わせて選びましょう。
ホームページリニューアルの改善事例を確認する
改善事例を確認する際は、成果だけでなく「リニューアル前の課題」と「実施した施策」を合わせて確認します。
中小企業基盤整備機構が公開する事例では、古くなったホームページを刷新し、掲載情報・SEO・予約方法などを見直しています。
電話中心だった予約にはWebフォームを導入し、営業時間外でも予約できる環境へ変更しました。
他社事例を参考にする際は、以下の条件まで確認してください。
- リニューアル前に抱えていた課題
- 実際に変更したページや機能
- SEOや広告など同時に実施した施策
- 公開後に行った更新や改善
- 自社と事例企業の業種・顧客層の違い
「リニューアル後に問い合わせが増えた」という結果だけを自社へ当てはめず、成果につながった施策まで確認する必要があります。
ホームページの全面リニューアルと部分改修はどう選ぶ?
全面リニューアルと部分改修は、ホームページが古いかどうかだけで決めません。
サイト構造・CMS・ターゲットなど複数領域へ問題が広がっている場合と、特定ページだけに課題がある場合では必要な改修範囲が異なります。
改修方法を比較すると、主な違いは以下の通りです。
| 改修方法 | 向いている状況 | 主な対応範囲 |
| 全面リニューアル | 複数領域に問題がある | 構造・CMS・デザイン・導線 |
| 部分改修 | 問題が特定箇所に限られる | ページ・CTA・フォーム・情報追加 |
| 流入施策を優先 | 訪問者不足が中心 | SEO・広告・SNS・記事制作 |
自社が抱える集客上の問題を確認し、必要な範囲だけを改修しましょう。
ホームページの全面リニューアルが向くケース
サイト構造・ターゲット・CMS・デザイン・運用方法など、複数の領域へ問題が広がっている場合は全面リニューアルを検討します。
例えば、以下の状況では一部ページの修正だけでは対応しにくくなります。
- 現在の事業内容とサイト構成が合っていない
- 必要な情報まで何度もページを移動する必要がある
- CMSが扱いにくく社内で更新できない
- スマートフォンで表示や操作に問題がある
- 複数ページで問い合わせ導線を変更する必要がある
部分的な修正を繰り返すほど作業範囲が広がる場合は、全面刷新した場合の費用や運用負担と比較してください。
リニューアル前には、経営上の問題とホームページ内部の問題を切り分ける必要があります。
ホームページの部分改修が向くケース
サイト全体の構造や運用環境に大きな問題がなく、課題が特定ページや機能に限られる場合は部分改修から検討できます。
例えば、サービス内容の説明不足なら対象ページへ情報を追加します。
問い合わせまで移動しにくい場合は、CTAや内部リンクを見直す方法もあるでしょう。
部分改修で対応しやすい項目は以下の通りです。
- サービスページの情報追加
- 料金や依頼手順の掲載
- CTAの配置変更
- 問い合わせフォームの改善
- 内部リンクの追加
- 写真や図の差し替え
課題が限られているにもかかわらず全面刷新すると、不要な制作費や確認作業が増える場合があります。
改修対象を特定してから、部分改修と全面リニューアルの範囲を比較してください。
リニューアル以外の集客施策を優先するケース
ホームページの情報や問い合わせ導線に大きな問題がなく、訪問者自体が少ない場合は、全面リニューアルより流入施策を優先します。
検索流入・問い合わせ件数・サイト内の行動を確認し、課題がホームページ内部ではなく訪問者数にあるか確認してください。
流入不足が中心ならSEO・Web広告・SNSなどを検討し、改修範囲は必要な箇所へ絞りましょう。
- 検索ニーズに合わせたSEO
- 読者の疑問に答える記事制作
- Web広告による見込み客への訴求
- SNSによる情報発信
リニューアルはWebマーケティング全体を支える施策の1つです。
検索流入・問い合わせ件数・サイト内の行動を確認したうえで、サイト内部と流入経路のうち優先する範囲を決めましょう。
【5ステップ】集客につながるホームページリニューアルの進め方
集客目的のホームページリニューアルは、現状分析から公開後の効果測定までを1つの計画として進めます。
目的やKPIを決めずに制作へ入ると、デザイン変更が中心となり、公開後に成果を評価しにくくなるため注意が必要です。
集客につなげる流れは以下の5ステップです。
- ホームページの集客課題とKPIを定める
- 集客につながるコンテンツと導線を設計する
- ホームページの要件をまとめて制作会社を比較する
- ホームページのSEOを引き継いで公開前に検証する
- リニューアル後の集客効果を測定して改善する
1.ホームページの集客課題とKPIを定める
最初に確認する項目は、現在のホームページが抱える課題と公開後に測定するKPIです。
問い合わせ件数・検索流入・検索結果での表示回数などを確認し、改善したい項目を決めます。
主な指標と確認方法は以下の通りです。
| 確認項目 | 主な指標 | 確認ツール |
| Google検索 | 表示回数・クリック数・検索クエリ | Search Console |
| サイト流入 | ユーザー・流入元など | GA4 |
| 成果 | 問い合わせ・資料請求・予約 | GA4 |
Search ConsoleではGoogle検索上のクリック数・表示回数・検索クエリなどを確認できます。
GA4では問い合わせや資料請求などを計測できる状態に整え、公開前の数値を保存しておきましょう。
出典:Google Search Consoleヘルプ・Google Analyticsヘルプ
2.集客につながるコンテンツと導線を設計する
コンテンツ設計では、見込み客が問い合わせまでに知りたい情報を検討段階ごとに配置します。
サービス内容だけを掲載しても、料金や対応範囲が分からなければ比較検討の途中で離脱する可能性があります。
事業内容に応じて、以下の情報を検討してください。
- サービス内容
- 料金・見積もり方法
- 対応範囲
- 実績・事例
- FAQ
- 利用や依頼の流れ
- 問い合わせ・資料請求・予約
必要な情報を決めた後は、関連ページ同士を内部リンクでつなぎます。
各ページの役割を決めてからサイトマップを作成すると、情報の重複や不足も確認しやすくなります。
3.ホームページの要件をまとめて制作会社を比較する
制作会社へ相談する前に、必要なページ・機能・CMS・SEO対応・公開後の支援範囲をまとめます。
会社ごとに異なる条件で見積もりを受けると、金額差が制作会社による違いなのか作業範囲による違いなのか分かりません。
依頼時には、少なくとも以下の項目を伝えてください。
- リニューアルの目的
- 必要なページと機能
- CMSの希望
- SEO移行の範囲
- 原稿・写真などの準備担当
- 公開後の保守や更新支援
見積書では制作費の総額だけでなく、修正回数・原稿作成・撮影・保守などが含まれるか確認します。
複数社へ同じ条件を提示すると、提案内容や追加料金の条件を比較しやすくなります。
4.ホームページのSEOを引き継いで公開前に検証する
URLを変更するリニューアルでは、旧URLと新URLの対応を決めてから公開します。
GoogleはURL変更を伴うサイト移転に対して、URLマッピングの準備・旧URLから新URLへのリダイレクト・移転後のトラフィック監視などを案内しています。
SEO移行では、主に以下を確認してください。
- 旧URLと新URLの対応
- 永続的なリダイレクト
- 内部リンク
- canonical
- XMLサイトマップ
- noindexやrobots.txt
- 問い合わせフォームの動作
検索流入のあるページを理由なく削除すると、公開後の流入へ影響する可能性があります。
SEO移行とフォームなどの動作確認を公開前の作業へ含めましょう。
出典:Google Search Central|サイト移転
5.リニューアル後の集客効果を測定して改善する
リニューアルは公開した時点で終了ではなく、設定したKPIを継続して確認しましょう。
Search Consoleでは表示回数・クリック数・検索クエリなどを確認し、検索流入の変化を追えます。
GA4では、問い合わせ・資料請求・予約などをイベントとして収集し、事業上重要なイベントをキーイベントに設定できます。
公開後は、例えば以下の変化を確認してください。
- 検索から訪れるユーザーが増えたか
- 問い合わせ件数が変化したか
- 問い合わせにつながるページが変わったか
- 流入が減少したページがないか
- 想定したCTAが利用されているか
公開直後の数値だけで成果を決めず、一定期間の推移を確認しながら改善を続ける必要があります。
ホームページリニューアルに関するよくある質問
ホームページリニューアルでは、費用・制作期間・検索順位への影響・制作会社の選び方が検討時に迷いやすい項目です。
固定額や成果保証だけで考えず、制作範囲・SEO移行・公開後の支援まで含めて条件を確認してください。
ここでは、ホームページリニューアルに関する代表的な疑問へ回答します。
- ホームページリニューアルの費用と期間は?
- リニューアルで検索順位が下がる?
- ホームページの制作会社は何を基準に選ぶ?
ホームページリニューアルの費用と期間は?
ホームページリニューアルの費用と期間は、サイト規模・ページ数・デザイン・機能・CMS・原稿作成などによって変わります。
制作会社へ依頼する範囲が広がるほど、費用や制作期間も増える傾向があります。
主な変動要因は以下の通りです。
- 制作するページ数
- テンプレートまたはオリジナルデザイン
- 予約・検索などの追加機能
- CMSの導入や変更
- 原稿・写真・動画の制作
- 社内確認や承認に必要な期間
中小企業基盤整備機構が2020年に公開した事例では、写真や構成を準備して制作会社へ依頼し、完成まで約4カ月を要したと紹介されています。
他社事例の期間をそのまま基準にせず、自社側の素材準備や社内確認に必要な期間も含めて計画してください。
リニューアルで検索順位が下がる?
URLやサイト構造を変更した場合、検索順位や検索流入が変動する可能性があります。
GoogleはURL変更を伴うサイト移転に対して、旧URLと新URLの対応表を作り、リダイレクトを設定したうえで移転後のトラフィックを監視する手順を案内しています。
特に注意したい項目は以下の通りです。
- 検索流入がある既存ページを不用意に削除しない
- URL変更時は新しい移転先を決める
- 適切なリダイレクトを設定する
- 内部リンクやサイトマップを更新する
- 公開後にSearch Consoleを確認する
検索順位の変動を完全に防げるとは限りません。
公開前の移行作業と公開後の監視を計画へ含める必要があります。
出典:Google Search Central|サイト移転
ホームページの制作会社は何を基準に選ぶ?
制作会社は価格やデザインだけでなく、集客目的へ対応できる範囲を基準に比較します。
候補企業を比較する場合は、以下の項目を同じ条件で確認してください。
| 比較項目 | 確認する内容 |
| 制作実績 | 同業種や近い目的の実績があるか |
| 対応範囲 | SEO・CMS・原稿・移行まで対応するか |
| 公開後 | 保守・更新・改善を依頼できるか |
見積書では制作費の総額だけでなく、原稿・撮影・修正・保守などの担当範囲も確認します。
集客目的のリニューアルなら、デザイン案だけではなく、現状の課題や公開後の運用まで確認したうえで提案する制作会社を比較しましょう。
まとめ|ホームページリニューアルで集客を増やすポイント
<本記事のまとめ>
- リニューアルだけで集客が自動的に増えるわけではない
- 流入数と問い合わせ率を分けて課題を確認する
- 全面刷新・部分改修・流入施策は課題に合わせて選ぶ
- SEO移行と公開後の効果測定まで計画へ含める
ホームページリニューアルで集客を増やすには、見た目の変更ではなく、集客上の課題から必要な改修範囲を決める必要があります。
訪問者が少なければSEO・Web広告・SNSなどの流入施策を検討し、問い合わせが少なければコンテンツや導線を確認しましょう。
全面リニューアルが必要とは限らないため、現状分析とKPI設定を済ませてから制作会社へ相談してください。
URLを変更する場合はSEO移行を準備し、公開後もSearch ConsoleやGA4を使って改善を続ける運用体制が必要です。





