最近注目を集めているノーコードツールですが、ネット上には「ノーコードはSEOに強い」「ノーコードはSEOに弱い」など、様々な意見があります。
果たして、ノーコードツールでSEO対策を行うことは可能なのでしょうか?
この記事ではWebflowやSTUDIOなどのツールを例に、ノーコードSEOの可能性と具体的な戦略やツールの活用法、そして上位表示を実現するためのノウハウを紹介します。
ノーコードとSEOの関係
ノーコードSEOの現状
従来のSEO対策では、HTML・CSS・JavaScriptなどの言語を理解してコーディングを行い、検索エンジンに最適化されたWebサイトを構築する必要がありました。
しかし、視覚的な操作でWebサイトを作成できるノーコードツールの登場により、これらの知識がなくてもSEO対策を施したWebサイトの構築が可能となったのです。
ノーコードSEOで上位表示は可能なのか?
ところで、「ノーコードツールはSEO対策に弱い」という意見も存在しますが、実際はどうなのでしょうか?
結論から言うと、ノーコードツールを適切に選択して効果的なSEO対策を講じれば、検索エンジンでの上位表示は十分に可能です。
しかし、実際にはツールによってSEO対策のしやすさが異なるので、SEO対策を重視する場合はSEO対策に強く、なおかつSEO機能が充実しているツールを選択することが不可欠となります。
ノーコードSEOの具体的な戦略
①キーワード選定とコンテンツ作成
SEO対策の根幹となるのは、適切なキーワードの選定です。
まずはターゲットとなるユーザー層を明確にし、検索ボリューム・関連性の高いキーワード・競合の強さ等を考慮してキーワードを選定しましょう。
その上で、選定したキーワードに基づいてユーザーが求めている情報を提供し、ユーザーの問題を解決できるコンテンツを作成します。
②内部対策:構造化マークアップとサイト構造の最適化
構造化マークアップとは、Webページのコンテンツを検索エンジンが理解しやすいように、特定のコード(schema.org)を用いて情報をマークアップすることです。
Webサイトの構造化はSEO対策において非常に重要であり、そのメリットをまとめると以下のようになります。
SEO対策 | メリット |
---|---|
Webサイトの階層構造を最適化 | ・クローラがWebサイトを巡回しやすくなる ・Webサイト全体のSEO効果を高める |
構造化マークアップ | ・Googleなどの検索エンジンがWebサイトの内容を正確に把握できる ・リッチリザルトが表示されやすくなる ・クリック率を高める |
③外部対策:被リンクの獲得
被リンクとは、他のWebサイトから自身のWebサイトへのリンクのことを指します。
被リンクは検索エンジンによって、Webサイトの信頼性や権威性を示す指標とされているので、質の高い被リンクは結果としてWebサイトそのものの評価を向上させます。
質の高い被リンクを獲得する方法としては、
- 質の高いコンテンツを作成して、他のWebサイトから自然にリンクされるようにする
- 関連性の高いWebサイトにゲスト投稿をする
などが挙げられます。
ただし、すべての被リンクがSEOに効果的なわけではなく、質の低いWebサイトや関連性の低いWebサイト、スパムのような被リンクは逆効果になるため注意が必要です。
ノーコードSEOに強いツール
WebflowのSEO機能
引用元:Best Website Builders, Compare Website Builders – June 2025 | WebCreate
Webflowはデザイン性とSEO対策を両立できる強力なノーコードツールで、専門知識や技術がなくても完成度が高いWebサイトを作ることが可能です。
WebflowにおけるSEO対策としては、以下のようなものがあります。
- SEO対策として有効な画像の圧縮や、不要なコードの削除などを自動的に行い、ページのローディング速度を向上させる
- titleタグやメタディスクリプションを簡単に編集可能で、コンテンツをSEOに最適化できるので、検索エンジンのランキング向上に寄与する
- レスポンシブデザインにも対応しているため、スマートフォンでの表示に最適化したWebサイトを簡単に作成することが可能
STUDIOのSEO機能
引用元:Studio | ノーコードWeb制作プラットフォーム
STUDIOは直感的な操作性と、豊富なデザインテンプレートが魅力なノーコードツールです。
STUDIOにおけるSEO対策としては、以下のようなものがあります。
- ツール内にSEO対策に必要な機能を一通り備えているので、初心者でも簡単にSEO対策を行える
- SEOに影響する301リダイレクト・xmlサイトマップの生成などの設定もツール内で行うことができる
- Google Search ConsoleやGoogle Analyticsと連携できるので、これまでのSEO対策の成果を分析することも可能
ノーコードSEOでよくある疑問
WordPressと比較するとSEOが弱い?
WordPressは豊富なテーマや、プラグインを使うことで自由にカスタマイズでき、さらにSEOに強い構造が最初から整っているので、SEO対策を容易に行うことが可能です。
ノーコードとは異なりある程度の知識が必要になりますが、カスタマイズ性・拡張性・SEO対策の柔軟さでは断然優れています。
しかし、ノーコードツールも進化を続けているので、タイトルやディスクリプションの設定・HTMLタグの設定・Altの設定・Google Search Consoleとの連携など、SEO対策に必須の設定をツール内で行えるようになっています。
ツールによっては独自ドメインやSSL対応・AMP標準化にもワンクリックで対応できるので、適切な内部対策を行えばWordPressと同じか、もしくはそれ以上のSEO効果を得ることもできるのです。
GoogleはJavaScriptを正しく認識できるのか?
ノーコードツールによっては、ページのレンダリングにJavaScriptを多用するものがあります。
以前のGoogleは互換性のあるプログラムでないと、JavaScriptで生成されたコンテンツを正しく認識できませんでした。
GoogleのクローラがJavaScriptによる動的コンテンツを適切に処理できないと、検索結果に悪影響を及ぼしてしまうのです。
しかし、現在ではGoogleのクローラもJavaScriptの解析能力が向上しているので、ノーコードツールで作成されたWebサイトでも、Googleはほとんどのコンテンツを正しく認識できるようになっています。
それでも、Webサイトの構造やコンテンツが複雑すぎるとクローラがサイトの解析に手間取り、SEO評価に悪影響を与えてしまうので気をつけましょう。
まとめ
ポイントまとめ
・ノーコードツールはプログラミングやコーディングの知識がなくても、視覚的な操作によってSEO対策を施したWebサイトを構築できる
・ノーコードツールにおけるSEO対策は、適切な内部戦略とSEO対策が可能なツール選びが重要。対策をしっかりと行えばWordPressと同じか、もしくはそれ以上のSEO効果を得ることも可能である
・SEO対策に強いノーコードツールを活用することで、時間やコストを削減しながら効果的なSEO対策が可能となり、ツールを用いて質の高いコンテンツを作成すれば上位表示を実現することができる
ノーコードツールを活用すれば、これまでのように専門知識がなくてもWebサイトが作成できるだけに留まらず、ノーコードツールに備わる機能によって、今やSEO対策までも行うことが可能となっています。
この記事がノーコードツールによるWebサイトの制作において、効果的なSEO対策を行うにあたっての参考になれば幸いです。